つぶやき・・・・205

   

“家畜の能力と動物福祉”

                                                                                                                     
                             養鶏場に沿う道路で交通事故があり、その衝撃音によりケージで飼育されていた数千羽の鶏群が驚愕し、卵墜や臓器損傷が発生した。
                             

                             鶏は卵を効率的に生産できる最小の空間で飼育されているわけで、こうした環境では些細な刺激でも鶏は全身で驚く。
                             その後、鶏はしばらく衝撃によるストレス状態に陥り、様々な二次的な病状を発現するようだ。
                             理解しにくい鶏の反応だが、これには高度に改良された鶏の感受性と飼育環境が背景にある。

                             鶏は集団として産卵能力など表型で選抜する改良が進められ、能力の進歩は劇的だ。結果として鶏卵は値段の優等生となっている。
                             かくして鶏が人間の豊かな食生活に貢献する。だがその裏で、鶏は一層厳しい環境に耐えねばならない。

                             そして生産効率と拮抗する動物福祉の問題に行き着く。
                             また、家畜の改良の多くは、不自然へ偏りを助長し動物虐待を招くことに寄与しているかもしれない。                                


           

2019.4.13

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