つぶやき・・・・193

   


食べ物は自然からの贈与

                                                                                                                             
                             デンマークの民俗学者が取材していたイヌイットから肉をもらったので礼を言った。
                             ところがイヌイットは怒った。礼を言われる筋合いはないという。
                             人間はもともと、自然からの贈与で生きており、分けて食べるのが当たり前のことだった。

                             我々なら、ものをもらったらお礼するのが当たり前のこと。しかし、このモラルは等価交換が日常的に行われる中でのモラルだったというわけ。
                             イヌイットは、肉を与えたがゆえに貸借関係が発生すれば、
                             私たちの社会の上下関係、支配と非支配、債権と債務といった関係がイヌイットの社会に入り込んでしまう危険性を直感したのだろう。                              

「21世紀の楕円幻想論・・・平川克美」

                             
                             だが、単純な自然の恵みなんぞでは満たされないだろう。
                             農産物は、お天道様の恩恵が織り成す自然に対して人が軋轢を加える作業の産物と言えよう。
                             また、イヌイットの肉にも狩猟という作業が加わっている。
                             それらが商品、経済行為になると厄介な問題が生じてくるということ。  
                                                                    

2018.5.7

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